新聞・テレビへ情報提供する仕組みとルールを宣伝PR職人が解説
こんにちは。宣伝PR職人Moreresp(モアレス)代表の鈴木です。
私は愛知県を拠点に、中小企業・小規模事業者の広報PR・広告宣伝・ブランディングを組み合わせたマーケティング支援を行っています。
これまで2010年から、新聞・テレビ・Webニュースなど200件以上のメディア掲載を支援してきました。
最近ではPR TIMESを利用する企業も増えましたが、「記者クラブへプレスリリースを持ち込んだことがありますか?」とお聞きすると、「名前は知っているけれど詳しくは分からない」「何となく大企業の話では?」という反応がほとんどです。
実は、記者クラブへの情報提供は、今でも新聞社やテレビ局へ直接情報を届けられる貴重な手段の一つで、スモールビジネスオーナーにもオススメの手段です。
今回は、中小企業の経営者や広報担当者の方へ向けて、記者クラブとはどのような仕組みなのか、プレスリリースを投函する際のルールや注意点、そして私自身が現場で感じていることも交えながら解説します。
記者クラブとは?
記者クラブとは、新聞社・テレビ局・通信社などの報道機関が共同で情報収集を行うために設けられた取材拠点です。国や自治体、商工会議所、経済団体、業界団体などに設置されており、企業や団体はプレスリリース(報道資料)を持ち込むことで、所属する報道機関へ一斉に情報提供できます。
もちろん、プレスリリースを持ち込めば必ず新聞やテレビで取り上げられるわけではありません。しかし、報道価値のある情報であれば、新聞・テレビ・通信社・ネットニュースなどから取材につながる可能性があります。
つまり、記者クラブは「広告を出す場所」ではなく、「ニュースとして社会へ届ける価値がある情報を報道機関へ提供する場所」と考えると分かりやすいでしょう。
記者クラブは全国各地にあり、それぞれ役割が異なります
「記者クラブ」と聞くと、市役所や県庁を思い浮かべる方も多いと思います。しかし実際には、記者クラブは全国各地に数多く存在しており、その役割もさまざまです。
例えば、自治体に設置されている市政記者クラブや県政記者クラブは、行政施策や地域に関わる情報を扱うことが中心です。一方で、商工会議所や経済団体に設置されている記者クラブ、あるいは業界専門の記者クラブでは、企業活動や新商品、新サービス、技術開発など民間企業の情報が扱われることも少なくありません。
つまり、「記者クラブならどこでも同じ」ではなく、届けたい情報に合わせて適切な記者クラブを選ぶことが重要です。
私は愛知県を拠点に活動していますが、ご相談は全国からいただいています。地域によって利用する記者クラブは異なるため、この記事では一例として私も利用している名古屋市政記者クラブをご紹介します。
名古屋市政記者クラブにはどのようなメディアが所属している?
※2026年現在の一例です。所属メディアは変更される場合があります。
名古屋市政記者クラブ 所属メディア
- 中日新聞
- 朝日新聞
- 毎日新聞
- 読売新聞
- 中部経済新聞
- 日本経済新聞
- 日刊工業新聞
- NHK
- CBCテレビ
- 東海テレビ
- 名古屋テレビ
- 中京テレビ
- テレビ愛知
- スターキャット(ケーブルテレビ)
- 時事通信
- 共同通信
一度の情報提供で、これだけ多くの報道機関へ資料を届けられることが、記者クラブの大きな特徴です。
記者クラブ投函は、思っている以上に事前準備が重要です
記者クラブへの情報提供は、「完成したプレスリリースを持って行けば終わり」というものではありません。
多くの記者クラブでは、配布希望日の数日前までに申し込みが必要であったり、FAX送信後に電話で確認を行うことが求められたりします。また、受付時間や必要部数なども細かく定められています。
さらに、一度申し込んだ配布日を変更したり、直前になってキャンセルしたりすることは、原則として望ましいことではありません。そのため、イベント日程や商品発売日だけでなく、社内決裁や関係企業との調整、取材対応の準備まで含めてスケジュールを組む必要があります。
プレスリリースは情報発信の最後の工程です。その前段階の準備が整っていなければ、記者クラブへの情報提供もうまく進みません。
記者クラブごとに運用ルールは異なります
ここでぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、記者クラブごとに運用ルールが異なるということです。
申し込み方法や受付時間だけでなく、持ち込みできる人の範囲についても違いがあります。
実際に、私のような広報PR会社など代理人による投函を認めていない記者クラブもあります。そのため、「以前は別の地域でこの方法だったから」という考え方は通用しません。
必ず事前にルールを確認し、それぞれの運用に合わせて準備することが大切です。
メディアへのリスペクトは忘れずに
初めて記者クラブへ足を運ぶ方は、少し驚かれるかもしれません。
FAXで申し込み、電話で確認を行い、決められた時間に資料を持ち込む。最近のWebサービスに慣れている方からすると、「少し昔ながらの運用だな」と感じる場面もあります。
事実、この話をクライアントにすると「そんなザ・昭和みたいな世界まだあるんですね!?」と驚かれます。
しかし、それを単に「古い」と片付けてしまうのは違うと私は思っています。
新聞社やテレビ局の皆さんは、毎日膨大な情報の中から、本当に社会へ届けるべきニュースを選び続けています。限られた人数で公平に情報を扱うために、長年積み重ねられてきた運用ルールがあり、それを守りながら取材活動を行っています。
だからこそ、私たち情報提供する側も、そのルールを理解し、メディアへの敬意を持ってプレスリリースを届けたいものです。
私は社長さん自身が投函することもおすすめしています
プレスリリースサービスをご依頼いただいたクライアントから、「記者クラブへの投函も代行お願いできますか?」と相談いただくことがあります。
もちろん、お忙しい社長やスタッフさんの代わりに私が責任持って投函させていただきます。しかし、本音を言えばできることなら、社長さんや広報担当者の方が、ご自身で記者クラブへ足を運んでもらいたいな、と思っています。
その理由は、単に資料を届けるためではありません。
- 会社の想いや背景を自分の言葉で説明できること
- 記者クラブの雰囲気を知ること
- 担当者に顔を覚えていただけること
こうした経験は、一度きりのプレスリリースでは終わらない、これからの広報活動にとって大きな財産になります。
もちろん、ニュースの切り口や報道価値の整理、プレスリリースの制作、どの記者クラブへ情報提供すべきかといった戦略設計については、私がお手伝いできます。マーケティングまで含めて伴走しながら、「自分たちで広報活動ができる会社」を目指す支援を大切にしています。
PR TIMESと記者クラブは、どちらかではなく「戦略」で考える
「PR TIMESと記者クラブ、どちらを使えばいいですか?」という質問もよくいただきます。
私の答えは、「目的によって使い分けることが大切」というものです。
PR TIMESには全国へ一斉配信できる強みがあります。またSEO対策・AI検索対策になります。
一方で記者クラブには地域や業界の報道機関へ直接、情報提供できる強みがあります。
どちらか一方ではなく、ニュースの内容や目的に応じて組み合わせることで、より効果的な広報PRにつながります。そのため、私は取材獲得戦略とともに、メディア露出後の集客戦略の2本の柱で考えることがほとんどです。
そしてここ最近は、よほどのことがなければ「両方出しましょう」と提案しています。
ニュースになったその先まで考えることが大切
プレスリリースは書いて終わり、記者クラブへ投函して終わりではありません。
本当に考えるべきは、そのニュースが認知度向上や集客、採用、ブランディングなど、会社の成長にどうつながるかということです。
マーケティングと広報PRを切り離して考えるのではなく、一つの戦略として組み立てる。これが私の支援スタイルです。
- 「どこの記者クラブへ持って行けばいいのか分からない」
- 「この内容はニュースになるのだろうか」
- 「PR TIMESも使った方がいいのだろうか」
そんな段階からでも、お気軽にご相談ください。
一緒に、社会へ届ける価値のあるニュースをつくっていきましょう。


